「市長 ココを聴かせてちょー」
~河村たかし名古屋市長に対する市民インタビュー(平成28年5月8日収録)

Q お城は名古屋のシンボルだ。天守閣を木造で復元することは、どんな意義があるのか?
(聞き手:北見昌朗 名古屋城天守閣を木造で復元し、旧町名の復活を目指す会)


Q 耐震という点で名古屋城は大丈夫か? 熊本城は地震で被害を受けたが…
(聞き手:北見昌朗 名古屋城天守閣を木造で復元し、旧町名の復活を目指す会)

Q 名古屋城天守閣の木造復元の事業の収支計画は? 投資額とその回収方法は?
(聞き手:北見昌朗 名古屋城天守閣を木造で復元し、旧町名の復活を目指す会)

Q 女性客をもっと集めるにはどうすれば良いのか? 年中お花を楽しめるようにしたらどうか?
(聞き手:水原和希 タレント平安桜)

Q 熊本の復興を応援できないか? 大震災で被災して苦しんでいる
(聞き手:村田 実 東区文化のみちガイドボランティアの会会長)

河村たかし名古屋市長に対する市民インタビュー

名古屋城に関する 河村たかし市長の抱負

河村たかし名古屋市長

河村たかし名古屋市長

名古屋城に関する河村たかし市長の抱負です。市民とのタウンミーティングでの内容を、テーマ別に整理しました。

市民向け報告会

名古屋市が平成28年5月に行った市民向け報告会です。

天守閣の木造復元の意義

  • 名古屋には本当に連れていくところがない。名古屋城に行くと残念ながら失望する。岡山城、広島城、和歌山城などコンクリートのお城はいくらでもある。空襲で焼けた時に建築基準法でまだ例外がなかったのでコンクリートしかできなかった。自慢できる建物を造りたい。
  • 歴史的に大変意味がある城で、空襲で焼けて悲しみを乗り越えた名古屋市民を世界に強烈にアピールできる。
  • 名古屋城に行くと本当にがっかりする。名古屋のシンボルだから本物にして大いに自慢できる建物を造りたい。
  • 400年前の本当の昔の名古屋城にして、世界遺産に登録されることは間違いない。
  • 名古屋城だけでなく、都市の魅力をつくるべきであるが、中核的なまちのシンボル、自慢となるのが名古屋城ではないか。
  • 名古屋市民自体が名古屋城に行かない。幸い図面が残っているので、名古屋のシンボル、世界のシンボルとなる。名古屋市民は自信を喪失しているが、そのくらいの価値はある。
  • ポーランドのワルシャワ、ドイツのドレスデンの聖母教会は第二次世界大戦からの復興で、みんなが瓦礫を集めて再建した。街の自慢であり、民族の自慢であり、歴史を後世に伝えることだと思う。
  • 空襲で焼けてから立ち上がり、納税日本一の街になった。世界にそれをアピールするチャンスはやはりオリンピックの時だと思う。
  • 福祉財源も天から降ってくる訳ではない。都市に魅力を作り、産業が集積し、その中から初めてお金は生まれる。
  • 本物をつくるのはすごい事業。名古屋城が市民の誇りになるかどうかが大きい。
  • 名古屋のシンボルを木造で作り、観光客を誘致して稼げるようになれば、そういったお金を福祉に充てることができる。福祉の財源をつくらなければならない。運営を民営化すれば税金を使うどころか儲かって払うようになる。たとえば熱田神宮の年間入場者から初詣分を除いた分くらいの入場者を誘致しないといけない。
  • 燃えてしまった名古屋城は涙のシンボルである。名古屋は地獄を見てそこからスタートした。
  • 昭和実測図が残っているので名古屋城は寸分違わぬ江戸時代の城が復元できる。戦前の実測図が残っているのは世界で唯一。ワルシャワやドレスデンなども旧市街地が破壊され、再建後に世界遺産になっているが実測図はない。
  • 世界中から人が来て稼げる街になり、福祉も日本一にする。福祉をないがしろにし、税金をつぎ込むと誤解しないでほしい。
  • かけがえのない本物を持つ世界唯一の都市として宝を活かしたい。
  • 戦争のない名古屋を造るために、初代の城と同じように少なくとも330年、400年大事に、平和に維持しようと世界にメッセージを発信したい。
  • 400億円を税金で賄うというのは、今まで役所やってきたからそういうスキームになるのだが、民間の事業者で運営をやったらどうかといえば、やるところがいくらでも出てくる。ものすごい人が来るので儲かる。税金を稼いで福祉の財源を作っていく。

現状のコンクリートの天守閣の問題点

  • 今の天守閣は作ってから56年経過しており、耐震診断でも2-2で倒壊の恐れがある。ほかっておくという選択肢はない。
  • 耐震改修だと29億円かかって標準的に40年しかもたないと言われている。その場合の経済波及効果はゼロだし、お客は失望により減るのではないかと思う。
  • コンクリートでの復元は文化庁が認めていないので、いつかは壊さなければならなくなる。将来何もなしになるが、それは選択だから仕方がない。

文化庁の見解

  • アンケートについては、文化庁はコンクリート再建はできないと言っていた。コンクリート再建ができるとすると、コンクリートで直せばよいという回答につながる。アンケートの前提が間違っている。
  • 文化庁とは話をしており、文化庁は応援すると言っているが、進行をきちんと報告してほしいという状況である。
  • ネットモニターアンケートについては、疑問に思っている。文化庁にも確認しているが、コンクリートでの城の復元はもうできないが、審議会開催前に不可能とは断言できない、審議会で木造復元が望ましいとなる可能性が高いからわかってくださいよ、との含みだった。それなのに、「コンクリートの再建」などという選択肢を入れたアンケートを実施すること自体が間違っている。このアンケートを出すことも反対だったが、議会が出してほしいとの意見だったので出している。前提が間違っている。文化庁からコンクリート復元はできないと直接聞いている私の意見である。
  • 木造とコンクリートの混在型でどうかという意見については、文化庁からは木造でやりなさいと言われる可能性が極めて高い。混在型で申請すると文化庁は不許可にすると思う。
  • 文化庁は、ハイブリッド復元、コンクリートでの復元は認めていない。審議会の前にこれは不可能だと言えないから、木造で復元すればいいという意見がでる可能性が高いと言ったものである。実際は木造しかできないということである。
  • 完全復元を目指すが、文化庁の要綱でも必要な防災上の措置は妨げないといっている。
  • 市民アンケートについては、文化庁に確認したところコンクリートでの再建はできないので、耐震診断をやってそのまま長引かせるか、木造に替えるかという選択になると思うが、正確な理解をしていただいて、それからどう考えますかとやらないと正しい答えにはならないと思う。
  • アンケートの結果については、前提が間違っている。鉄筋コンクリートで造るのは認めないと文化庁に確認した。コンクリート復元を前提とした項目を入れれば、コンクリートで直せばいいという回答になってしまう。
  • ワルシャワの旧市街、ドレスデンの聖母教会は復元して世界遺産になっている。世界で寸分違わぬ詳細な図面があって復元できるのは、今のところ名古屋城だけと文化庁は言っていた。
  • 文化庁に確認したがケーソンを残してもらっていいと言っていた。コンクリート基礎を使いながら復元する。
  • 江戸城の資料を見てきたが、外形図の寸法はあるものの、内部の寸法がない。外部も内部も寸分違わぬ図面が残っているのは名古屋城だけである。
  • 先人がなぜ図面を描いたのか。空襲を予想していたかはわからないが、火事などで燃えた時にもこの図面を使って復元して名古屋の自慢にしてほしいという気持ちが込められていると思う。
  • 昭和実測図という詳細な図面があり、寸分違わぬ復元を目指す。文化庁も一定の防火上の設備をつけるように指導している。
  • 名古屋に図面と寸分違わぬ日本で一番大きな城ができるなら、全国ニュースになるだろう。

木造建築の良さ

  • 法隆寺でも1300年もっている。2度と火災で燃えないように、2度と戦争が起きないようにという平和のシンボルとして大事にしていきたい。400年もつと150年くらいで国宝になるのではないかと思う。
  • 本丸御殿の植林に行ったが、植林するのはいいこと。
  • もし法隆寺がコンクリートだったら修学旅行に行くだろうか。1日も早く木造で、しかも国産材でというのは私も思っている。
  • 今の名古屋城を文化財登録するのも一つの考え方だが、私は本物を見たい。
  • コンクリートで残せというのも一つの意見だと思うが、法隆寺がコンクリートだったらどうなるか。寸分違わぬ復元ができるならやるべきだと思う。
  • 木造の耐震については、専門の業者にプロポーザルで出してもらう。名古屋城は濃尾地震にも耐えた。お城は地震に強いと一般的に言われている。
  • 濃尾地震は多分史上最大であると思うが、そのような大地震にも耐えた。天守閣は形が三角形なので地震に強いと聞いたことがある。文化庁も史実に忠実にとしつつ、防火など安全性にも配慮するよう指導している。
  • 今は本物の時代になったので、外国人だけでなく日本人も名古屋城に失望する。世界に一つだけの実測図を名工大の先生達が作ってくれた。もう1回お城を造ってくれという思いだったと思う。
  • 熊本城の本丸御殿も木曾ヒノキを使ったという説があり、立米で換算して比較する必要があると思うが、名古屋城は日本最大級の城なので高くなるのは間違いない。
  • 濃尾大震災の時も壊れなかった。三角だから強いという話もある。文化庁も必要な耐震補強はやってよいと言っている。

残っている焼失前の図面

  • せっかくの図面が残っており、これは名古屋城に何かあった時に木造で建てなさいよという図面を作った人からのメッセージが込められていると思う。ぜひ実現させたい。
  • 大阪城については図面も何もなく、建っている場所も違うので名古屋城と決定的に値打ちが違う。
  • 江戸城は場所が皇居なのでいろいろ問題がある。詳細な図面がないため、文化庁は認めないと思うが、仮に復元すると、木材を取られてしまうため、名古屋城はできなくなる。
  • 文化庁に確認したところ、今のところ図面で寸法まで残っているのは、世界で名古屋城だけだという。
  • ネットモニターアンケートでは、コンクリートの再建が3%と出ていたが、文化庁に確認したら、コンクリートでの再建はできないと言われる可能性が高いとのことだった。できないことを項目に入れるのは間違っており、市民の皆さんが誤解する。

江戸城に先を越されたら、もう材木は残らない

名古屋城復元

画像をクリックすると拡大版をご覧いただけます

  • 木造復元するのであれば早くやらなければならない。江戸城は図面がないので文化庁は許可しないと思うが、仮に先にやられると木が無くなる。大坂城、広島城、岡山城、熊本城などコンクリートの天守閣がみんな木造化しようとしたら木が無い。
  • 今の進め方が問題だと言われるが、木造再建はあちこちの城で検討されている。他で先に再建が始まれば材料が確保できなくなってしまう。江戸城、大阪城もやってくる。木材の専門家はなるべく早い方がよいと言っている。
  • 早くしなければ材料がなくなってしまう。江戸城、大阪城、熊本城、広島城などがやると材木がなくなってしまう。やるのならば一刻も早くというのが私の考え。
  • 他の城より先に造れば材料はある。江戸城や他の城の後手に回ると、木が大きくなるまで200~300年はできない。岐阜県と長野県の林業の方が早く造ってほしいと言っていた。
  • 材木は早くやらなければできない。江戸城が先にやってしまうとできない。江戸城の前に名古屋城がやってしまえば他はできない。
  • 江戸城、大阪城、熊本城、広島城、岡山城などコンクリートの城があり、やりかけたら木材がなくなるが、反対に名古屋城がやれば他はできない。
  • 400年前に2年で造っている。具体的な提案をいただくが、それでだめという判断なら仕方がない。江戸城などで復元が進んだら、今後300年間はコンクリートであきらめる。
  • ゆっくりやればいいというのは誤解であり、特に江戸城はいつやるかわからないので○ 今造らないと、江戸城、大阪城、岡山城などいくらでもあるので、それらが整備にかかったら木がなくなってできなくなる。
    早くやらなければいけない。
  • 江戸城が具体的に木造化をやろうとしている。読売新聞の1面に載った。小田原城、甲府城も現実的にやろうとしている。大阪城もぼやぼやと図面も何もないがそういう話がある。先にやられてしまうと木造ではできない。木材の関係者は今やるべきだと言っている。
  • 木材の専門家は1日でも早くやらなければいけないと言っている。江戸城が着手してしまったら木材は手に入らない。
  • 材木は早くやらないとなくなってしまう。江戸城の復元が読売新聞に掲載されていた。木材の乾燥は、400年前は2年で造っており、今は乾燥機もあるので、そうすればできると聞いている。
  • 江戸城の木造化は漫画のような見取り図はあるが本物ではない。それでも500万人は来るだろうと予測している。
  • 大阪城の建て替えの話がないわけではない。決定的に違うのは、名古屋城には本物の実測図が残っていること。

投資額について

  • 経費は270億円~400億円と幅があるが仮に400億円だとしても決して高くない。東京駅500億円、レゴランドが500億円、大名古屋ビルヂング500億円、あべのハルカスは1300億円である。
  • 庶民の生活を楽にするために必要なお金を使う投資である。木造復元しなければ、400億円を名古屋で使えないので、銀行などが国債を買って、国や東京にお金が落ちるだけである。
  • 市民税は全く使わない。市民税を稼ぐ方である。名古屋城は公務員が20何人かいて、5億円かかっている。
  • 寄附をもらってもいいが400億円全部起債でいい。400万人来ると、入場料500円で毎年入場料だけで20億円入る。30年起債を発行すれば、600億円、利息は150億円なのでおつりがくる。
  • 熱田神宮は初詣を除くと400万人来ており、名古屋城も400万人目指そうと言っている。入場料は500円で頑張ろうとすると、400万人来れば毎年20億円を入場料収入だけで賄える。起債は30年物で600億円、利息は150億円ほどである。それプラス各種経済効果がある、莫大である。皆で努力する。民営化する。
  • 大名古屋ビルヂングが500億円、レゴランドが500億円でうち税金が170億円位、あべのハルカスが1300億円の事業費で、すべて民間が整備している。
  • 国内にはお金が余っている。大名古屋ビルヂング500億円、ミッドランドスクエア800億円、レゴランド500億円かかっている。民間だったら自分ですぐやる金額だと思う。
  • 400億円は高いが、投資と考えてもらわなければならない。銀行にはお金が余っている。税金を使うのではなく、税金を稼ぐ必要がある。熱田神宮には初詣を除くと400万人程度来る。都市が儲からないと生活支援ができない。

投資額は全額を市債で調達する

  • 400億円の財源は名古屋市債を発行すれば税金を使わなくてもよい。最初に100億円現金が必要とのことだったが、総務省に確認したら400億円全額起債でいいとのことだった。税金を使わずすべて起債で賄えるが、寄附を集めたり補助金をもらうことはありうる。
  • 日本は貧富の差が激しい。銀行には金が余っており、例えばUFJでは16兆円預金があって、8兆円しか貸し出されていない。名古屋市は1500億円市債を発行しているが半分新規で半分借り換えで0秒で売り切れる。
  • UFJの預金、郵便貯金は金利0.01%か0.02%なので100万円預けても100円か200円の利息にしかならない。一方市債は30年物なら金利1.3~1.4%で、利息が13000円くらいになる。名古屋市は潰れないから名古屋市債は安心。名古屋城が木造化しなければ、400億円がどこへ行くかというと、みんな国債を買って東京へ行ってしまう。
  • 名古屋城債を100万円持ったとして、利息が10年債だと0.49である。UFJは0.02、郵便貯金は0.04位なので、名古屋城債は10倍から20倍の利息である。
  • 名古屋城債は、30年債を発行すると利息は2%、入場料500円で300万人年間入れば30年で返せる。毎年300万人が入る場所にしなければならない。熱田神宮が初詣を除いても400万人が来ているので無理な数字ではない。起債が借金だというのが間違いで、これこそ財産である。
  • 名古屋の経済力はすごく、400億円起債してもすぐに売れると思う。
  • 市債が借金だというのは、考え方の違いで、これは投資である。都市に力をつけて福祉に回すお金を生み出す。
  • 市債を発行すれば30年債は2%の利息がある。市債を買った皆さんは儲かる。その代り300万人来なければならないが、元利とも全部返還できる。名古屋城で150万人は少なすぎる。熱田神宮は初詣客を除いて400万人来る。そのくらいは来ると思う。
  • 名古屋城債を発行する。利息はUFJで0.025、名古屋市債だと10年債で0.491、30年債で1.527である。今だと税金で名古屋城に5億円使っているが、会社に任せたら反対に税金を払う方になる。500円の入場料で300万人に増えるだけで、30年間で元本と利息を全部払える。何もせずに福祉に400億円使ったらそれで終わり。名古屋城に400億円を投資したら、人が来て儲かる。
  • 名古屋市は毎年1500億円の市債を発行しているが、0秒で売り切れる。普通預金の利息が0.025、30年の名古屋市債の利率は1.527、61.08倍である。
  • 総務省に確認したが、400億円全額が起債で行っても大丈夫だと聞いた。儲かれば儲けの中から払うことになる。レゴランドで500億円、名古屋城400億円、どちらが儲かるか。大名古屋ビルヂングは500億円、ミッドランドスクエアは800億円、あべのハルカスは1300億円である。みんな民間の資金で建設し、税金を払う方でやっている。
  • UFJの定期預金の年利は0.025%で、100万円預けても250円しかつかない。名古屋市が400億円を30年債で発行したら、利息が1.527%になり、100万円で15270円つく。預金で置いておくくらいなら名古屋市債に投資してほしい。現在の試算では、入場料を500円のまま据え置いても、入場料収入だけで30年で元本も利子も全て完済できる。
  • 市債は借金ではない。お金が銀行に余って仕方がない。できれば名古屋市債に使っていただきたい。市債を買っていただければ利息が皆さんの所得になる。
  • 市債は、一般の株や社債と同じだと考えていただきたい。一度には販売せず、4回ほどに分けての発売になるだろうが、第1回目の方には「第1回名古屋城天守閣債債権者」という表紙を付けたいと思う。世界にアピールできる儲かる債券となる。
  • 税金は使うつもりはない。市債であれば皆さんの財産をつくることになる。銀行であれば金利が0.01か0.02%、100万円だったら100円か200円、名古屋市債30年物だったら1.4%、100万円だったら1万4千円返ってくる。
  • 銀行にお金が大変余っている。名古屋城債を皆さんに持ってもらうのがよい。30年債とすると30年後に市が払えばいいということ。30年間利息がもらえて30年後に元が返ってくる。
  • 貧富の差が激しい。400億円をかけて名古屋でお金を使うべきである。銀行は皆さんの貯金を使って国債を買って東京に投資される。市民生活を守るためにも必要な投資をやらないともっと悪くなる。

入場者数の目標

他城郭の整備前後の比較

  • 名古屋城は人気20位に入っていない。来る人は全国3、4番目と入場者は多いが、一度来るとがっかりして人気がない。
  • 入場者数は多いように見えるが、東京スカイツリーが630万人、江戸城500万人と言う数字は不可能だろうか。ある学者は、名古屋城もそのくらい人が来ると言っていた。
  • 名古屋城に300万人も来るのかというが、熱田神宮は初詣を引くと400万人、長島スパーランド560万人で、無理な数字ではないと思う。新幹線で1日40万人、年間1億2千万人が利用しているので、無理ではないと思う。
  • 年間165万人が来ているが少なすぎる。熱田神宮でも初詣を除くと400万人来ており、名古屋城も努力すべきだが、これくらいの数字を目指すべきである。
  • 世の中に100%儲かる話などないが、熊本城、姫路城、掛川城では儲かっている。江戸城も500万人来ると言っている。熊本や姫路よりも名古屋の方が圧倒的に地の利がよい。二条城と名古屋城をセットにするとたくさんお客が来ると思う。熱田神宮の初詣を除いた400万人は当然目標にしてよいと思う。
  • 入場料収入だけで400万人目指せば、年間20億円の収入があり、30年間で600億円の収入となる。利息が皆さんに払われる。税金を稼ぐ街になるべきである。
  • 銀行に預けるよりも市債を買った方がよく、財産として相続される。30年間で元利、利息とも全部返せる。400万人来なければいけない。江戸城は500万人といっている。
  • 名古屋城は税金を使わずにやれる。起債で30年物であれば入場料500円で400万人来れば、入場料だけで20億円、30年で600億円となる。400億円の事業費だと利息が150億円くらいだと思うのでおつりがくる。その代り400万人来るためには努力しなければならない。それにプラスして宿泊、お土産などの経済効果がある。
  • 自慢になる建物を造って、世界から400万人来ていただき、ここで稼いでもらって、そのお金を福祉にあてていく街を作る。
  • 借金ではなく、観光客にたくさん来てもらって儲けるようにすればよい。400万人目指すとすると、熱田神宮の年間650万人から初詣を引いた数と同じである。
  • 400万人来ると、入場料が1人500円なので毎年入場料だけで20億円、30年経つと600億円となる。400億円で試算し、金利が150億円くらいなので、400万人来れば入場料だけで十分払える。それ以外にも宿泊などで様々な経済効果がある。その代り観光客を集める努力をしなければならない。
  • 名古屋城も熱田神宮のように400万人来てもらうように努力する。
  • 名古屋城は姫路城と比べても場所がよく、東京と大阪の真ん中で新幹線で1日40万人が名古屋駅に止まっている。
  • ネットで見ると名古屋城は行きたいお城ランキングの20位に入っていない。人気がないのに165万人来るのは、場所がいいから。いいものを造ったらものすごく人が来る。
  • 30年間で毎年300万人ずつ入れば、入場料500円で元本ともに返せる。165万人増というのは全然無理ではない。
  • 東京と大阪の真ん中で、新幹線で1日40万人が来る。木造化すれば、すごく多くの人が来ると思う。二条城と一緒にキャンペーンをするなど世界に大いにアピールしていく。
  • 名古屋に日本一がないのは情けないと思う。名古屋は京都と東京の間に位置し、新幹線で1日40万人、年間で1億2千万人、日本の全人口と同じ人数が通っている。
  • 江戸城は500万人が来ると試算されている。名古屋城のシミュレーションでは165万人である。東京スカイツリーに630万人来ているのに江戸城は500万人で収まるだろうか。

入場料

  • 銀行にお金が余っている。投資をして稼げる街にするべき。税金を名古屋城に使うというのは間違い。姫路城は入場料を倍の1000円にしたが、ネットをみてもみんないいことを書いている。

期待される経済効果

  • 名古屋市の経済で11~12兆円、税収は全部で2兆6千億円位あり、2割位はある。毎年100億円経済効果があれば、消費税も全部入れて2割位はあるのではないか。名古屋だけにくる税金は毎年5000億円くらいで、市の経済11兆円から見れば5%位にあたるので、100億円の5%の5億円位の税収につながるのではないか。
  • 毎年100億円くらいの経済効果はあるだろう。そういうお金をどんどん福祉に充てていく。

材木などの調達

材木などの調達

  • 早くやらないと江戸城や他のコンクリートの城で木が使われたらなくなってしまう。名古屋城では材木は1000本ほどあるが、推測で6割が檜である。樹齢400年というのは多分なかった。姫路城と違って通し柱も大きいものではない。
  • 材木については、乾かすなどいろいろ意見があるが、現在プロポーザルをとっている。
  • 材木の問題も含めて具体的な提案をもらわないと、木造で本当に復元できるかわからない今の状態では判断できないと思う。提案が出てきて、議会、市民のみなさんに判断してもらう。
  • 材木屋の方が言ったが江戸城を先にやられたら木がなくなる。残念ながら300年再建できない。江戸城の木造復元が読売新聞のトップで出ている。
  • 材木の確保については、一刻も早く着手した方が有利。材木関係の業界の方は、うち
    だけでも7割くらい揃うとのこと。岐阜県や長野県の林業関係者も早くやってほしいと言っている。
  • 姫路城のように大きな心柱は名古屋城にはない。
  • 図面や写真から推測し、木材は1000本くらいで全部寸法や材料がわかっている。国産材で全てやっていただきたく、今ならまだやれると聞いている。
  • 木材については、1,000本必要。姫路城と違って心柱はない。プロポーザルで出してもらう。林業の人たちからは早くやってくれと言われている。
  • 木曾川上流の市長や町長からは早くやってほしいと言われている。産業を盛り上げるために、木造化で木を使ってほしいという話であった。
  • 材料はほとんど国産で可能である。岐阜県や長野県の方から林業があるので早くやってくれと言われている。姫路城には大黒柱があるが、名古屋城は1層1層積み重ねてあり、通し柱がないという説がある。
  • 400mm以上の材料が1,000本必要。もっとも大きいのは直径1m、長さ10m以上の松で、青森県に聞いたら今ならいいと言っていた。
  • 出来る限り今のうちに木曾ヒノキを使わせていただいて、自分たちの歴史に感謝する。岐阜や長野の人は、首長も含めて、林業があるから早く木をつかってくれと言っている。
  • 釘、接着剤、工法などはできる限り元の方法で極力やっていただくが、消火設備などは文化庁の基準によるもので、それを含めてプロポーザルで提案を受ける。

大工

  • 大工は○ 木材の専門家からは今ならできる。早くやらなければできないと聞いている。業者が手をあげてくれたので提案してくる。技術者も早くしないと、40年、50年経つとみんな衰えてくる。
    みんな70歳、80歳だから早くやらないとみんないなくなってしまう。

エレベーター・バリアフリー対策

  • バリアフリーについては、私は、おんぶをして上がった方がいいと言ったつもりはなく、車いすを持って上がったらどうかと言ったつもり。ロボット、人力などアイデアをいただけると思う。エレベーターはいざという時に使えない。人がたくさんいて対応した方があったかいと体の不自由な方から聞いたことがある。
  • バリアフリーについては、福祉の人の話を聞いたら、車いすをみんなで上げる方がはるかにあったかいと言っていた。姫路城には、エレベーターは、工事中に中を見る時に外側にはあったが、建物そのものにはない。犬山城にもない。火災が起きたらエレベーターは動かない。元々階段は2種類あり、急な階段は庶民用で、殿様はゆっくりな方の階段で上がった。プロポーザルの提案を待って考える。
  • バリアフリーは提案を待っているが、エレベーターは造らないほうがいいというのが私の気持ち。地震や火事があったときにエレベーターは使えない。ロボットがつくられるかもしれないし、みんなで車いすを持って上がるなどの仕組みが考えられる。
  • 私はエレベーターはなしでいいと思う。火事や地震でエレベーターは止まってしまう。緩やかな階段もあり、そういうところをロボットなどで上がっていけないかとか、車いすを何人かで持ってあげるようにできないか。私が知っている体の不自由な方は、市長の言うことは正しいと言っている。
  • エレベーターは火災になると動かない。最新鋭の技術で新しいロボットで抱えるようなものがあればいいし、車いすをみんなで持ち上げたりする装置があればいい。私はエレベーターには反対である。
  • エレベーターはない方がいいと思う。地震や火事が起こると使えない。ロボットなどの新しい技術があるし、みんなで車いすを上げてもよい。技術提案を待って考えていく。
  • エレベーターはプロポーザルで出してもらう。
  • 設備は事業者からの提案で、史実に忠実ということと最低限必要な設備を提案してもらう。エレベーターは震災がくると止まってしまう。私が知っている福祉の方は、かえって背負子で人力で上がったほうがいざという時に降りられる、人力の方がやさしいと言っている。ロボットみたいなもので上がっていくものも今は出てくるので、プロの提案を待っている。
  • エレベーターは一つの論点だが、専門業者の提案に委ねたい。私はエレベーターはない方がいいと思う。人力でたくさん人がいて車いすの方でも上がれるようにする。うまいロボットができるかもしれない。その方がコミュニケーションが取れるし、あったかい城になると思う。エレベーターを作っても地震や火事の時は動かない。
  • エレベーターを造るか造らないかはゼネコンから提案を受ける。担いでと言えば馬鹿にするが、福祉の人たちが、あったかいからいいぞと言っていた。エレベーターを造ったとしても、火事や地震が起きたら止まってしまう。
  • 文化庁の要綱でも史実に忠実にやるにしても防災には配慮してよいということになっている。個人的にはエレベーターはいらないと思う。体の不自由な人も人力で担いでいけばよい。そのあたりも提案をもらう。
  • 階段については、庶民が上る階段と殿様が上る階段があり、殿様が上る階段はゆっくりしたものだったと聞いている。
  • 背負って上がったらどうかというのは一つの考え方を言ったまでであり、引っ張るものを作るなど工夫の可能性がある。
  • エレベーターは火事や地震の時に止まる。姫路城もエレベーターを造らなかった。福祉の人に聞いたら、人力で車いすを上げる方がいざという時にも対応できるし、複数の人力が関わるからあったかいということだった。エレベーターが障害者の方にすべてやさしいかというと必ずしもそうではないと思う。

東京オリンピックに間に合わせる

  • 加藤清正も2年ちょっとでやったのだから4年半もあればできる。オリンピックに間に合う。
    ただし、天守閣はこの機を逃したらもうできないと思うので、ずっとコンクリートで我慢するしかない。天守閣を復元すれば、リニア開通に向けて多門櫓なども復興させて県体育館にも出ていってもらって本物にできればよいと思う。
  • 新国立競技場にも木材は使われるが集成材であり、木造復元には影響ないようだ。オリンピックまでにと表現すると反対されるが、そうではなく、樹齢の長い木材の確保を急ぎたいということである。
  • オリンピックの後は景気が下がるし、リニアは世界に対するアピールにはならない。オリンピックに対するアピールだから、その時に同時にするべきである。
  • 東京オリンピックに間に合わせ、空襲のない平和のシンボルとして400年大事にしていこうという気持ちがある。
  • オリンピックに間に合わせるということは、戦災からの復興を世界に強くアピールするということ。名古屋は地獄を見たということを伝えるなら、やはりオリンピックである。
  • オリンピックまでに間に合うかについては、ちゃんと技術提案が出てくる。400年前は2年で造っている。トラックや携帯電話はない、クレーンはない、夜間工事はできない、高層建築技術はない時代に造っている。
  • 3月終わりには、オリンピックまでに、どのくらいの金額で、どういう木材を使うかということが出てくるので、その時に皆さんはいよいよどうするかを考えることになる。ぜひ名古屋の名所を作りたい。産業の力はありがたいが、それに頼り切りでなく都市の魅力を作らないとだめになる。
  • 「市民の理解を得ながら」とはどういうことかについて、日本のトップの建設企業が具体的な材料、工法、オリンピックまでのスケジュールを提案してくるので、その選択肢をもって皆さんと考えたい。
  • リニアに間に合わせればよいというのも一つの考え方である。江戸城、小田原城、甲府城で木造再建の話があり、どこかが先に木造再建してしまえば、材料がなくなり名古屋城はできなくなる。
  • 造るなら本物で2020年までに造らないといけない。よそが先にやるともうできない。
  • トラックも携帯電話もクレーンもない、夜間工事もできない400年前の時代に2年で造っている。
  • 400年前に加藤清正は石垣を半年で造り、その後の天守閣も含めて2年程で造っている。トラック、携帯電話もなく、夜間工事もできなく、高層建築の技術もない、そういう中で2年で造ったという事実がある。
  • 木材確保のために急がなければならない。400年前加藤清正らにより2年で築城している。トラックもクレーンも携帯電話もない中でやり遂げている。現代では、取り壊し工事も含めて4年でできないなどということはないと思う。
  • 突貫工事ではない。400年前は2年でできている。日本のトップの事業者のプロポーザルを待って、皆さんと考えていく。
  • 400年前に加藤清正が2年ちょっとで完成させている。2020年は無理ではない。プロポーザルではっきりすると思う。
  • 工期は4年でする。やはり本物にしないと世界からお客さんは来ない。

城の運営を民営化する

  • 運営も民営化されればサービスも向上するだろう。
  • 集客力のある儲かる施設であり、民営化する。儲けて福祉の財源を生み出さなければならない。
  • 運営も民営化する。今は役所が運営をして5億円ぐらい税金を使っているが、民間がやれば逆になる。名古屋城債を買っていただけば、利息もはるかに高い。名古屋市はつぶれない。
    復元と言うのはあり得ない。コンクリートで復元できないことは文化庁に確認している。
  • 今は150万人くらい来ているが少なすぎる。運営も民営化して税金を稼いでいただき、その分を福祉にあてていきたい。
  • 民営化したい。観光客が増えれば儲かり、減れば倒産するという緊迫感を持った人がやらないとだめだ。市の職員には切迫感がない。
  • 民間からのアイデアでやることは大賛成である。今は運営に税金を使っているが、民営化して来訪者に挨拶する、税金をもらえる施設にする。
  • 運営については、民間でやってもらいたい。民間だと自分の飯が食えなくなるなどいろんなプレッシャーがある中で努力し、頭の下げ方も違う。名古屋城は何人かいて税金で5億円くらい使う。民間が手を上げてくれればうれしい。
  • 今の時点で主体が民間だったら「今すぐにでも造らせてくれ」と頼むと思う。現在も20数名の市職員がいて、毎年5~6億税金を使っている。少なくとも来場者に対し、「ありがとうございました。また是非おいでください」と頭を下げるような施設にならなければいけない。

寄付に頼らない

  • 世界から寄付はもらってもいいと思う。寄付もいいが本当は名古屋城債を皆さんに持ってもらい、株主になってもらいたい。入場料だけで、30年くらいで元本も利息も償還できる。その他にもお土産などの売り上げも期待できる。
  • 寄付をやってもよいが、市債の方が利息を得られるし、民間が運営すれば頑張る。
  • 本丸御殿は市民から寄付を求めたことも、その時の考え方でいいと思うが、国内には金が余っており、銀行を儲けさせるぐらいなら、名古屋市債を買っていただいたほうがいい。
  • 寄付をしていただける方がいればうれしいが、起債でやればいいし、その分市は稼ぐ努力をする。
  • みんなで努力すればもっとすごい経済効果を生む。全部起債でいいし、一部寄付金を募るとなるかもしれない。
  • アメリカ人に「誰が燃やした」と聞くと「I’m sorry」と言う。本丸御殿にボーイングジャパンが1700万円寄付してくれたので大変ありがたいと言うと、にこっと笑う。

天守閣の用途

  • 天守閣内の使い方は何も決まっていない。空襲で焼けた写真はぜひ出していきたい。
  • 内部の展示についてはこれから考える。
  • 銅像が少ないというのは本当にそう思う。義直、宗春、家康もない。
  • 天守閣周辺について
  • とにかく天守閣を大至急スタートして、いずれは愛知県体育館にも出て行ってもらって図面をもとに全体的に整備したい。
  • 多門櫓や東北隅櫓を先にやった方がよいという意見も一つの考え方だと思う。
  • 本丸御殿は本物の障壁画が残っている。一定期限をもって皆さんに本物を見ていただく。
  • 障壁画は本物を飾らないといけない。全部を常に飾れということでなく、模写があるので、年間2週間か3週間交代で出していく方がリピーターに来てもらえる。
  • 金シャチ横丁から円頓寺へ食べ歩きができると楽しい。400万人来れば相当賑わう。

入場料を取る場所

  • 入場券をもう少し中に入ったところで売るようにしてはどうか。大阪城は中に入ったところで入場料を取っている。名古屋城も無料入場の部分をつくってそこに飲食や物販などを整備して、お金を落としてもらう仕組みを作ればリピーターも増える。

平成27年に開催したタウンミーティングでの市民の意見・質問

「二之丸や馬出などの復元の考えはあるのか?」
「多門櫓、東北隅櫓の復元を先にするべきではないか?」
「天守閣だけでなく、本丸御殿、石垣、土塀、二ノ丸庭園など周辺施設も含めて検討すべき」
「金シャチ横丁を拡充して、できれば円頓寺商店街から引っ張って、名古屋城までぶらぶら食べ歩きができるようなものが、地域全体でやれたらいいと思う」